暇な親父
梅昆布茶

親父はけっこう自由だ

無いものは金と彼女だけで時間だけはある


幼稚な恋愛ごっこにも疲れてしまったし

Amazonで買ったダンフォーゲルバーグばかりが慰めなのだ


自分を縛るものは自分だと思っているようだ

親父は猿回しの猿の様に時々踊ってみせたりするが

ひそかに100¥のガチャガチャでAKB48のストラップなどを

蒐集する隠れフェチでもある


人生の季節は巡り深まった秋を詩にしたりもする

休みの日は馬鹿友のジェロの手伝いをしてアンテナを立てたりしているし

閑中忙もある


頭はすでに壊れてはいるが

心がこわれなければ大丈夫とかなり人生をなめている


ダンシングシューズが足に合わないまま踊る舞踏家のようだが

友人のしょうさんがフラメンコ好きなので時々おどったりもする


親父は心という得体のしれないものの手口を学ぼうとしている

人生は光に満ちたもの


寒風の中親父はあいかわらず不細工なままで

今年を終えるのだが

それでいいのです


またよろしくね




自由詩 暇な親父 Copyright 梅昆布茶 2011-12-28 09:01:16
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