丘の町哀歌(三)
信天翁

はばたくペガサスの風紋が 
    天蓋からのやまびことなって

さまよい逃げる鰯の頭は
    荒神の吐き出す呪文となって

ターミナルケアのカルテも
    もつれ雲と一緒になって

丘の町のおらの屋根に舞い墜ちてくる
    さぁ どうしょう

閉じた瞼に浮かんでは消え
    消えては浮かぶのは

あかりとかげを繰り返す
    にびいろのラメント とは




自由詩 丘の町哀歌(三) Copyright 信天翁 2011-12-25 21:21:40
notebook Home 戻る