蕎麦湯
yamadahifumi

校舎の君を言葉の僕が捉えて

夜が更けてゆく

光は透明な線の中を走り

君の名はいつか呼ばれたもののように

輝いた

僕は亡霊のガラスに隔てられて

君の名を呼ぶことができない

光は繊細な抒情を湛えて

「お前ら」の心を歌う

怒りは夜の中、槌のように輝いて

人々の眉間をつんざくだろう

心からの声は心に洗われて・・・

ああ、もう遠くからの声が

僕の耳に聴こえなくてもいい

今、僕には天使のリズムが必要だ

君が蕎麦湯を飲むように


自由詩 蕎麦湯 Copyright yamadahifumi 2011-12-25 19:27:09
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