君はなぜ泣く
まーつん

君は なぜ泣く
いずれ全ては 塵に帰るだろう
その時涙を流すのは たぶん空の雨雲だけ

君は なぜ泣く
瞳の奥に築いてきたせきが 崩れてしまったのかい
人の言葉が 痛ましい眺めが その石積みを繰り返し叩いて

冬が降りてきた
木々は裸にされ 降り注ぐ枯葉の色
朱色や橙の 熱のない温もりが 君の心の中の
こわれやすいところを マフラーみたいにくるみ込む

君は なぜ泣く
それはもう記憶さ 色褪せていく過去
枯葉舞い散る冬景色が 僕たちにそう告げている


自由詩 君はなぜ泣く Copyright まーつん 2011-12-20 23:13:00
notebook Home 戻る  過去 未来