しずかなよるに
草野春心



  ゆうべ
  きみのまとう
  しろい布にふれました
  それはやさしく湿っていて
  かみさまの一部のようでした



  ゆうべ
  窓のそとでは
  たくさんの雪が舞い落ち
  うつむくひとびとは皆
  はいいろの影のようでした



  それは
  しずかで
  あまりにしずかで
  傷をつけたくなるくらい
  とうめいな夜でした





自由詩 しずかなよるに Copyright 草野春心 2011-12-20 21:15:06
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