愛のうた
そらの珊瑚
君が唄う愛のうた
もう
歌詞さえ忘れてしまったけれど
確かに
君は唄っていた
窓辺のひだまりに置いた
鳥かごの中で
無邪気に
金糸雀が
囀る
(
さえず
)
ように
石造りの灯台で
今宵、出航する
船を見送る
強い決意をもった光のように
港が見下ろせる
公園の花壇に
植えられたパンジィの
深い思索のように
サナトリウムの固い寝台に腰掛け
今朝できたばかりの
二本の三つ編みのような
隙間のない美しさで
君は唄っていたね
自由詩
愛のうた
Copyright
そらの珊瑚
2011-12-18 10:08:12
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