最弱
るるりら

世界は しらじらしい
夢の中すら 雪がふりはじめたから
道は 白く はばまれて 遠い
雪にかわったり 曇天に変わったりする幻を
さて いくつ超えようか


カーブごとに 
ドップラー効果で あの子の声がまじる


寒いと おもうよりまえに
凍りつき 
吐く息が リア充をめざしている
メニュに ウーマンとしか書かれてない場所
臭くない丁寧な言葉が 解らない
だれかの不幸を経験してないと言う理由でいたぶられる



あたらしくもない電波
それでも この世界で一番 幸福に貢献するなら
戦わずして勝つという 武道家の上を ゆき
戦わずして負ける

そして意気揚々と
あたらしい人類のような顔をして
笑え


自尊心は あるとき
きのせいかもしれぬ呪文

自尊心は あるとき
上り坂の坂道をのぼる かたつむりの速度

さて いくつ越えよう
みしらぬ町を
すべての道を素足で歩く かたつむり
そして 雪は ふりつもる




自由詩 最弱 Copyright るるりら 2011-12-18 00:31:19
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