辛いときは目を閉じる
桜 歩美

辛いという思いは

すぐに増加する

だから辛いと感じたら

すぐに目を閉じて

気がつかないふりをする

そうしているうちに

新しいちっちゃな嬉しいことが起こる

そしたら辛いと感じたことは

忘れること



生きるときには胸が潰れるほどに

苦しいことが山ほどある

どんなに真面目に一生懸命生きていても

どうしてもそういうことから逃れられない

だから

そんなときは正面からぶつからないようにする

少し傾いて見つめる

そのうちにきっと訪れるであろう

ちっちゃな嬉しいことを期待しながら

待ってる



夢が破れて

でもまた次の夢が出来て

それも破れて

何度も何度も夢を見るけど

どうしても思い描くようには生きられなくて

苦しくてもがいて

辛くて泣いて

それを繰り返して生きて

どうしても辛くて

生きるのさえ諦めたいと思うことも

幾度もあった



だけど

ここに生きているのは

心の中に希望というものがあったから

その希望は

目の前に在る守るべき命が与えてくれた

生きていれば希望は永遠に消えないと

教えてくれた

生きていなければ希望さえ持てない

だから生きていくのだ

希望を忘れず

辛いときには目を閉じて

それは決して逃げてるんじゃない

辛いを耐える技なのだ



誰しも真正面から辛いことにぶつかったら

心が潰れる

だから辛いことからは

心を守らないといけない

そうして希望やちっちゃな嬉しいことを探すことが

幸せを探す最短の道





自由詩 辛いときは目を閉じる Copyright 桜 歩美 2011-12-17 21:24:00
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