宙達磨
アラガイs


世界は角を曲がり
電波塔をつなぐ縁
押し寄せる流氷の高さを海豹は気にもしない
待ちきれず買い物に奔走するひと
目配りは喪主の名を通り過ぎて
気圧の変化に注意は保たれる
畦道を伝う村への背口には地蔵が雪を纏い
息つく者の往来を数えた
瞳は閉じたまま
、黒いうちに焼かれるのが鋼
霞む層のまにまにその実を落とす
生きるものだけが知り得たちから
確かめはしない、無言と、瞑想に
、刻は流れ
、明日の、今日をうつろう
、いまが 、 連れ去る 。









自由詩 宙達磨 Copyright アラガイs 2011-12-15 16:44:31
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