Colors
石瀬琳々

こころさえ、雲を光を追い越してひるがえる風みずいろをよぶ


雨はやく言葉を奪い流れゆくたどる指先このうすみどり


風だけがよんでいる道二人ぼっち朽葉いろした秘密かぞえる


頬杖の窓辺にあんずの夕陽して奏でる音があればソラシド


白き朝、旅のこころが兆す夜遠くはなれてくちづけを君


あけがたの灰、夢の果て燃え上がるただ永遠は胸を焦がす火


すみれすみれ痣のようにか胸に咲くほのかに香るあこがれ今も


流れ星尾をひいてゆく思い出に銀の knife を沈める夜更け


手のひらに雪は降りしく消えてなおさびしさよりも赤く残るは





短歌 Colors Copyright 石瀬琳々 2011-12-08 13:42:58
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薊道