おとなになれないこどものひ
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もうにじゅうにさいになったの
せいじんしたのはにねんも前のことで
お母さんお母さん、わたしもうおとなになったのよ

たばこがいつのまにかシコウヒンになって
コーヒーもお砂糖さんばいだけでのめるんです
お母さんお母さんお母さんお母さん!!!!みてみて肺のなか真っ黒!

カラスが赤く見えた
雨の日の通学路のかたつむりのにおいはまだぼんやりと漂って
くもの巣をこわしながら帰った
ねえお母さん、わたしおとなになったのに

先生におこられたわたしよりもおとなに軽蔑された
否定して否定して思考して反発して対抗して対抗して
真っ赤な気持ちに確信をもっていまはこわしたくてしょうがないの
お母さん、味方でいてくれる?

やりたいことはぜんぶ自分のもの
世界に取り込まれたくないの、怖くてとても怖くて
たのしいことがしたいのよ、例えばロサンゼルスを半分こしたり
眠りながらキスしたり深夜に冥王星に忍び込んだりハーケンクロイツを抱きしめたり
残酷にたのしく呼吸をする方法をいつも考えているわ
お母さん、わたしはまだこどもかな?



自由詩 おとなになれないこどものひ Copyright c 2011-11-30 05:12:27
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