エドワード
寿
高すぎる体温に
個性と呼べるものは
蒸発した香水の残り香くらいで
くゆらす煙草の煙は
押し黙っていく冬の花みたいに
ただ気だるいだけの眠気を誘う
単純な計算
すべてのものを
ゼロと少しの美しいもので隠そうじゃないか
春が来るころには
たぶんもうここにいない人がいて
それでもまだ笑いあおうともがいたりして
人間て悲しいよなと思うのは僕だけ
そのカメラには違うものが映るのかい
境目には愛があって
それが見えるのは不快な解
いつか見たいと思うけれど
もう少し優しくならなきゃきっと見えない
忘れるなよ
でも思い出さなくてもいいよ
幸せだったらまた会おうぜ
七つの星が
どこでも瞬く
誰も知らない国境の上にも
春でも、そのほかの季節でもいい
踏みつぶした汚い靴で
好きなだけ歩けば
地球一周の間に
世界が少しずつ変わっていくのを
その目がきっと捉えるだろう
どうかその正しさだけは変わらずに
花も好きだと言える理性も
教えてくれよな
その声で
違う違う空の下
いろんな場所に
愛があったと