ノート(鬼視)
木立 悟





針くだく魚の血潮の銀河かな



手の甲で遠去ける度みどり湧き



さわりゆく棘のままただ融ける雪



夜を剥ぎ夜を接ぎ足す光かな



振り仮名が振り仮名の主すてる冬



振り仮名を振るたび虚し化け狐



冬と骨まじりあう目に映る道



羽の持つ雨こぼしては咲く陽かな



かつて視た自身のような鬼に笑む






















俳句 ノート(鬼視) Copyright 木立 悟 2011-11-21 00:15:47
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