ナイルの畔にて
梅昆布茶
闇を溶かしてながれるナイルの畔にたたずむ
星の光りを映して夜は長い
地中海のあおのために漆黒の時間がある
エーゲ海
アドリア海
チレニア海
イオニア海
黒海
東洋と西洋のはざまがボスポラス海峡にけむる
アトランティスは僕たちになにを遺してくれたのでしょうね
人類の原型はいまもサハラ砂漠の彼方に眠っているのでしょうか
アルデバランが紅くかがやいている
あるいは南十字星のマゼラン星雲のわずかな光芒に
僕たちの一万数千日のいのちは照り映えるのでしょうか
風立ちぬ
いざいきめやも
すべてを投げうってもやはりあなたの
小さな愛だけが欲しいのですね
ナイルは暗く深く流れて行きます
透徹した理性なんて欲しくもありません
充実した人生なんて結果論
やさしい風が吹いていますね
ボブディランが答えは風にきけと言っていますが
ナイルの畔は今日も闇です