アンチ・アンチ・アンチ
榊 慧

 もはや自殺は古い。

 昨日、友人と一緒に夕方に久々にお酒(一缶と一瓶)を飲んでかなりかなり久々にオーバードーズ(パブロンA)なんてものをして、眠剤と抗鬱剤を処方通りに飲んだら一時間半後に目が覚めた。あ、ビーフジャーキーもかなり食べた。したらビーフジャーキー、目が覚めたさらに二時間後くらいに吐いた。十九時半就寝、二十一時覚醒。
 午前五時半にケータイ確認したら高校中退するまでクラスメイトだった子からメールが二十三時半くらいに着てた。ちなみに悪い奴ではないのであるがいかんせん面倒くさいところがあり告白されたとき言葉を濁して断った。相手が俺にいたわけでもないのだけれど。

 「あなたが先におっしゃいよ。どれくらい変わったか。」
フラぺチーノが飲みたい(食べたい)。吸いたい。ズゴッてなるよねあれ。
 俺はお酒を飲んだら体の動きは若干鈍くはなるけど思考回路は変わらない。ちなみに顔とかに出るタイプ。傷跡がすぐ赤くなる。梅酒が好きです。でも母方が厳しいので家では飲めません一切。(親父は入り婿。)フリスクにはまりました。レモンミントとベリーミントっていうルックスに合わない感じ。一気にざらざら口にいれてがりがり噛むからすぐタブレットが消えます。今三ケースフリスク所持してる。レモンミントレモンミントベリーミント。
 「自殺はまやかしだ。」
だから俺、どうしようかって。
 したいこと、例えばあの子とお茶したい、あいつらと駄弁りたい、そういうのはあるんですよ。ただ向かう所が安定してくれないんです。俺は持ってる。持ってるのに安定しないわけです。現状が。
 ああ、刺青をいれたいっていうのは変わってないかな。

 「隠れる場所がないから探してるんだよ。」
愛とか無いとかいろいろうるさいっつうんだよ。みたいな。あったにしろ無かったにしろそれ、どうでもいいじゃん。みたいな。インナー一枚で今友人のノートパソコンのキーボードカタカタやってるから肌寒い。そっちの方を優先した。さっき。
 愛っていうのは無形のものなんでしょう?じゃあ無いってことなんじゃないの?いわゆる目に見えないものですよね。「みんなそういうの好きですよね。」俺の言葉ね。

 えーと十七年間で得意になったことは四歳のとき自転車に乗れたことくらいです。補助輪なしでいきなり乗れました。あと十歳のとき一輪車にも乗れました。社会的にほぼ有効的ではないことばかりです。肩幅はまだ狭いまま(たぶんこれからもかわらないと思われる)だし性別も変わらんでしょう。
 俺は文章を書いてる場合じゃなくて、多分そうなんだけど、なんとなく書いていて、ほっとけばいずれ死ぬ安全ないきもので。
 安全ないきもののまま多分死んでいってまた安全ないきものが生まれるんでしょう。何も楽しくない。

 「もはや自殺はまやかしだ。」


散文(批評随筆小説等) アンチ・アンチ・アンチ Copyright 榊 慧 2011-11-13 09:25:18
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