届かない現在
寒雪



目前に開ける現在を見据えながら
ぼくは常に
過去と共に歩み続ける
手を痛いほど伸ばしてみても
握り締めたら弾けて消えた
歌の中で揺らめくシャボン玉みたく
刹那の現在は遠く遥かで


そんなぼくにとって
明日の夕暮れはいったいどこまで
歩いていけば見えてくるんだろう
空の上で苦笑いを浮かべる
皮肉屋の太陽に問いかけたくなる


自由詩 届かない現在 Copyright 寒雪 2011-11-12 09:03:31
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