梅干しの予感
灰泥軽茶

つばがじわりと溢れる
喉ぼとけを鳴らし梅干しを予感する
大きな瓶に詰められた
肉厚の梅干しは
弾けそうなほど丸みを帯び

さあひと口でおやんなさいと
口をまんまる放り投げれば

すっぱい、すっぱい

ほほのうちがわとろけちゃう

鼻から息を吸い込めば
鳥の唄声耳の奥
瑞々しさに生まれる光と
ほろっと匂わす春の予感


自由詩 梅干しの予感 Copyright 灰泥軽茶 2011-11-09 00:18:44
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