太陽の林檎
うずら豆

健やかに
太陽を浴びて健やかに
林檎は輝く

突然の風塵に出会うまでは

傷ついた林檎は
叫びの蜜を流し

やがて打ち捨てられ
谷底に堕ちる

それでも林檎は林檎たらんとし
凜として太陽を仰ぐ

いつか谷の雪解け水が
その傷を癒すだろう

そのときはゆっくりおやすみ
林檎の証は
太陽がちゃんと知っている


自由詩 太陽の林檎 Copyright うずら豆 2011-11-07 16:58:15
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