ニッカポッカ症候群
灰泥軽茶

ニッカポッカ もっとずっと遠くへ出かけたいな
ニッカポッカ リュックしょって地図を広げて
ニッカポッカ ポッカロバを一頭引き連れて
ニッカポッカ 闊歩闊歩マングローブの森を歩いてゆく

暗闇の滝に浮かぶ飛行船は煌めく摩天楼を運んでいる

雲の上では大きなクジラたちが紙吹雪を盛大に打ち上げている

ニッカポッカ ポッカポカ陽気にあたたまる身体
ニッカポッカ そっとじっと森の声に耳を傾ける
ニッカポッカ すっぽり奥のトンネルを奥の方に
ニッカポッカ 一歩一歩感覚を確かめながら歩いていく

境界線上で爆発する生き物たちは合体と分裂を繰り返す

生きる悦びと死が襲う虚無感が坩堝となり
大きな塔となりそびえている


自由詩 ニッカポッカ症候群 Copyright 灰泥軽茶 2011-11-01 22:56:44
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