泡日
ブロッコリーマン
流れが速過ぎるのではないでしょうか
わたしはごぼごぼと 泡を吐きながら
すこしずつ水を肺に 入れて
ひとはみな自分の目でしか、
世界を見つめられないのだから
もうすこし他人の目のことを知って いや知らないふりをして
泡を吐きながら
穴だらけになって 穴に吸い込まれて
裏返ってでもまだ 生きている
生きていることは
それだけで価値の あることです たぶん。
いえ、わたしはべつに、いきてなどいないとおもいます
だから、しんでもいないとおもいます
いえ、たいけんしていないから よくはわからないのですが
わたしは人間になりたい
人間になって、普通というものを知って 知らないふりをして
もうすこしだけすなおになりたい
穴だらけ、です、わたし、