夜の実
はるな


あれ以来
すっかりしなびた果実に
水をやりつづけて
きみの指は
完ぺきにふやけてしまった

(夜よ
やさしさは
こんなにも目に見えるのに)

きみは
まだ自分が
強い人間なのだと
信じきっている



自由詩 夜の実 Copyright はるな 2011-10-26 02:02:59
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