夢の跡
faik
たどり着くわけでもなく
元通りになるわけでもなく
何かを羨むわけでも
悲しむわけでもなく
どこを探してみたところで
これ以上があるはずもない
今もこうして続いているのは
君が笑い あたしが笑う
ただそれだけの 日常です
あの日と何も変わらない
君が微笑い
あたしが自虐う
ただそれだけの 日常なんです
平和と呼ぶのは皮肉すぎる
不和と呼ぶのは悲しすぎる
卑屈になるには穏やか過ぎて
無心になるには忙し過ぎる
例えばここに
この想いを叫ぶ為の
相応しい言葉があるとして
その言葉を紡ぐ為の
相応しい道具があるとするなら
それで果たして
あたしが抱えている何かは
報われるのだろうか
楽しく過ごせるものなのだろうか
いいや。
それは得てして
望むべきものではないのだろう
形があろうが
なかろうが
所詮あたしの身体には
ゴジッパーセントの
さすらいの血筋が
引かれているのだから
だから今日も
ここにこうして存在するのは
君が苦笑い
あたしが造笑う
ただそれだけの日常です