夢の跡
faik

たどり着くわけでもなく

元通りになるわけでもなく

何かを羨むわけでも

悲しむわけでもなく




どこを探してみたところで

これ以上があるはずもない




今もこうして続いているのは

君が笑い あたしが笑う

ただそれだけの 日常です




あの日と何も変わらない

君が微笑わら

あたしが自虐わら

ただそれだけの 日常なんです




平和と呼ぶのは皮肉すぎる

不和と呼ぶのは悲しすぎる

卑屈になるには穏やか過ぎて

無心になるには忙し過ぎる




例えばここに

この想いを叫ぶ為の

相応しい言葉があるとして


その言葉を紡ぐ為の

相応しい道具があるとするなら




それで果たして

あたしが抱えている何かは

報われるのだろうか


楽しく過ごせるものなのだろうか




いいや。

それは得てして

望むべきものではないのだろう



形があろうが

なかろうが

所詮あたしの身体には

ゴジッパーセントの

さすらいの血筋が

引かれているのだから




だから今日も

ここにこうして存在するのは


君が苦笑わら

あたしが造笑わら


ただそれだけの日常です


自由詩 夢の跡 Copyright faik 2011-10-26 01:07:35
notebook Home