となりまち
灰泥軽茶

各駅列車に乗って
普段は降りないとなりのとなりの街の駅へ降りる
にかよった駅前、どこにでもあるマンションと一戸建て
おなじみのコンビニ、犬の散歩やら主婦の買い物姿やら

皆この街に住んでいるのに誰もいないような

色鮮やかだが空虚な風船が漂う分譲住宅街を歩いて行くと

なにやらどこからか草花の匂い
堤防が見えて階段を上がっていくと

そこは一面コスモス畑がひろがり幻想風景

人が集まりおもいおもいに手をかざしひらひらさせている

私も吸い寄せられように手をひらひらさせながら
コスモス畑に降りて行く



自由詩 となりまち Copyright 灰泥軽茶 2011-10-26 00:11:37
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