防風林
千波 一也


海鳴りを背に

せめて
我が腕だけでも
遠ざけようとするように

防風林の枝はみな
左右の均衡を著しく
乱されて

ことしも
冬を受け流すため
寡黙に
されど着実に
葉を落としつづける







自由詩 防風林 Copyright 千波 一也 2011-10-25 18:46:58
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