星星の会話 インターネットの戯曲
長押 新
星星の会話 インターネットの戯曲
新‐いたずらに過去を追うべきでなく
新‐またいたずらに未来に憧れるべきではない
A‐(入室)
新‐覚えていますか?
新‐過去の理想も未来の理想も三世なりて今
A‐一つ上のお姉さんですね
新‐覚えていたね
A-そう忘れないよ
新‐その感じは忘れていたね
B‐(入室)
B‐こんばんは
新‐こんばんは
A- 確か結婚していたわ
新-覚えていたね
B-おお
新-おお
A- おお
B- 結婚していらっしゃるとは私と随分と歳が離れていますね
新-何歳ですか?
B-私は15歳なのです
B-6つも下だなんて
B-私が幼稚で面白いと感じることがあるかも知れませんね
新-小学校は被っている
A-大人から見れば同じに見えるんだろうな
B-小学校で言えばあの方と同年代か
B-あなたも大人でしょうが
A-歳だけ。中身は子供
B-小学生の頃の記憶はありません
新‐見た目も子供
B‐体と脳内と体内の状態は基本的に大人になっていると思います
B‐私の見た目は大人です。性格は乙女と老人です
A−見た目
A−体内は16歳くらい
A−子供でいたいから
新‐Bは大人に見えるのか
B-体内って胃や腸や脳は確実に大人になるはずです。中身は分かりません
B-私は大人に見えます
新-私は大人であり、子供でもあり、使い分けるよ
A-中身は本当に子供だ、アタシ
A-私には大人らしいところがない
B-私も大人でもあり子供でもあります。中身は老人と乙女です
新-子供でいたいと思ったらもう大人だよ
A-私は大人なのか
B-私は大人でもあります。無に帰りたい。大人でも子供でもない
新-無
A-え?
B-何も帰らん場所に私は行きたい
新-私は生きたい
A-一人で自由になりたい
B-何も帰らない唯一人だけの為に出来た空間
新-空間
B-その空間の狭間に私はいたい
新-今、不自由なことはない
B-生きるのは難しい
新-良く生きるのは難しい
B-そうですね。今を後悔しないように生きれば少しは簡単になるかも知れません
新-簡単という言葉にこだわるね
B-(無言)
新-アリとキリギリス
B-なんですか?それ?
新-童話だよ
B-分かりません
B-とにかく今を楽しく時には忙しく時には辛く充実した日々を過ごせるか考えてみるのがいいかもしれません
新-無は?
B-分からなくなりました
B-気がつけば生意気な事を言っていました。許して下さい
新-いや、正しいことだと思うよ
B-そうですか。安心しました
C-(入室)
C-ここは相談室ですか?
新-雑談をしえいたけれど悩んでいるの?
B-聞く事なら私のも出来ます
C-生き方など口にしているから何事かと思いましたよ
新-自然な疑問の発生だろう
B-生き方ですか。人生学です。15年しか生きていませんけど
(長い沈黙)
新-話が途切れた
新-いや途絶えた
B-会話は必要ですか?わざわざ失ったものを求めなくても
新-必要だよ。何も知らないから
C-会話ですか
新た-沈黙は親しい間柄だけで十分なんだ
B-私の何かを知りたいのですか?
新-知りたいかな。今日まで生きていると知らなかった人とこうして話すのは楽しいことだから
B-それは色々な物事を知る楽しさを知っているからですね。それと人と関わる楽しさを知っている人
新-そう言う事も出来るね
B-これ以上は私には難しい話なので辞めておきます
新-難しい事じゃないよ。何か話そうよってこと
B-眠いです
新-おやすみ
A-私と話そう
C-皆で話そう
B-お休みなさい