なぐり逝き
木屋 亞万
汽車を待つ君の横 下僕は
視線を気にしてる
期待はずれと君が言ってる
調教できるブスはこれが最後ねと
さみしそうに君がつぶやく
なぐり逝きも蹴る時お尻
ふざけすぎた季節のあとで
今春が来て君がきらいになった
去年よりずっときらいになった
動き始めた汽車の窓に顔をつけて
君は何か言おうとしている
君の唇がぶたやろうと動くことが
こわくて下を向いてた
MになればドSな君も
鬼畜になると気づかないまま
今春が来て君がきらいになった
去年よりずっときらいになった
君が去ったホームに残り
落ちては解ける雪を見ていた
今春が来て君がきらいになった
去年よりずっときらいになった