お弁当300円、女の子2万3千円
はだいろ

近所の、
お惣菜屋さんの弁当は、
最近20円値上がりして、
300円になった。
夕方、ふたつ、買ってきた。

病院へ行くと、
彼女が、看護士さんに、
いつ、入籍するのか、
手続きが変わるからとか、いろいろ、
聞かれたと、言い出した。
ぼくは、
たいして考えていないというか、
わりとどうでもよく考えていたので、
ああそうだね、なんて、
なんだか、
計算づくではめられた男のような、
気持ちにもなってみたり。

ハロウィーンキャンペーンの、
女の子を呼んでみた。
2万3千円。
一時期のように、狂ったような遊び方じゃないから、
結局、今日のように、
どことなく無難な線に落ち着いてしまう。
一からやり直すほどの資金も気力もないし。
なにか、
他の遊びを見つけたいとも思うけれど、
なんか落語の世界の、
どうしようもない若旦那みたいだ。

優香似の、その女の子に、
もし神様が、愛と、お金と、才能と、
どれか一つをきみにあげると言われたら、
何がほしい、と聞いたら、
お金、と即答。
ま、そりゃね・・・


さっき、
ひとつ食べたから、
またあとでもうひとつ、
300円のお弁当を食べようっと。







自由詩 お弁当300円、女の子2万3千円 Copyright はだいろ 2011-10-22 22:18:43
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