一生寝て暮らしたい
花形新次

頭蓋骨にできた
真新しい裂け目から
溶岩のように少しずつ
少しずつ溢れ出し
酸化され忘れられる
無数の棘で成立した
忌まわしい果汁

マイナスの体温で
初めて気づかされる
曾祖母の墓標、あるいは悔恨
いつのまにか
湿っぽい表皮に
纏わりついた
億千万の悔恨に苛まれて
俺の気管支は
初秋の海岸に取り残された
田淵のフルスイングの波音を奏でる


「ああーん、アンチョビは鰯の塩辛みたいなもんじゃ。」

 君は本当に知っていたのか?
 君は本当に知っていたのか?
 俺はポール牧譲りの指パッチンで
 分かった振りをしていただけではないのか!


ハトの帰巣本能に
頼ることなく
俺好みの母親の乳房に
辿り着けるように

消えたスプリンクラーの夢
転がるトラルファマドールの肌触り

もう何処にも行きたくはない
すべての彼らに
アイムソーリー、ナカソネソーリー!と投げキッスをして

寝て暮らしたい
ただひたすら
寝て暮らしたいのだ
M・Mの六本指の足に
頸を締め付けられながら
一生寝て暮らしたいのだ!


で、
こういうんでいいんだろうがあああっ!
えーっ!ちゃうんかい?
ダメなんかい?
なんや、せっかく書いたのに・・・・
そうかい・・・・
そりゃあ、すまんかった
まあ、ええわ
次、頑張るさかい


自由詩 一生寝て暮らしたい Copyright 花形新次 2011-10-22 14:38:19
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