ざらめ
藤鈴呼

同じ種類だから 問題無いだろう、と
缶と瓶の中身を 氷で溶かして 混ぜ合わせた

ずっと 呑みたかったんだ
だけど 外出する元気なんて
持ち合わせてなかったからサ

きゅっ と 絞ってみたんだ
右を向いて 左の腰肉を
左を向いて 右の首根っこを
つままれたような 気分で

スーパーには 棚積みされてる
青い実は 毒性が 強いから イケナイんだって
そんなの 知ってるよ

四角いザラメを 大きな器に 閉じ込めてさ
熟成させたら マッコリみたいに
とろ〜り 良い具合に 完成するんだよ

本当は 呑んだコト 有るんだけど
苦手だったんだ
あの ミルク色は どうも 苦手でね
飲み干す前に あーだこーだと
不安ばかりを 捕まえてる

それでもね 
ロックよりは ソーダ割りが
何故か オツな 気がしてサ

今夜の梅酒
一体 どんな味が するんだろうって
ドキドキ ワクワクなんか する前に
飲み干してたよ

*

即興ゴルコンダ タイトル 杞憂
by aoba_3kさん

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自由詩 ざらめ Copyright 藤鈴呼 2011-10-22 08:53:17
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