君の季節
真山義一郎
君の季節
君の季節
君の季節がやってきた
君色に吹く風は
あの頃のいさかいとはまったく違って
とても優しくて
だから余計に寂しい
君と一緒にいた頃より
君と別れてからの方が
君を深くまで感じる
君の考えていたことをなぞり
君の呼吸を呼吸する
きっと、そんなふうに愛せてたら
って
後悔はやっぱり
ペタペタ ペタペタ
ペンギンのように
僕の後ろからやってくる
君を再び
抱きしめたい
ってのが本音
君のパッツン前髪
変な顔し合って
二人にしかわからない
シュールすぎるギャグで笑いたい
でも、果たされそうにないから
畳の上で
君の季節を感じてる
君から吹く風
そして
君への祈り
(君がいつまでも、いつまでも……
路地裏を抜けて
あの路地裏を抜けて
走って来てよ
光のように!
光ね
光さ