お盆の上に
ラーメン丼、ふちまでお汁をこれでもかと
お汁の上に炒めた肉を積み上げて
肉の上にレッドペッパーこれでもかと
横にはまっかな林檎一個

しずしずと持ち運ぶ
長い廊下を
食べたがる男の元へ
もう限度　お汁がふちを乗り越える
それでも悲鳴など上げず
丹田に力を込めてバランスバランス

寝たがる男は（今日はひとりでとゆーことだが）
朝九時からよる十時まで眠った
家政婦は、一日待機、大儀だった
世の中の必要を果たしに奔走もした

「水は！」　「箸は！」　「ナイフは！」
忘れた家政婦はたしかにやる気無さ過ぎ
へい、と言って
もう一度寝室まで持ち運ぶ、ドテドテ
「ナイフの先は向こうへ！」
覚えたくない実態

実はまだまだ続く
いい加減
シジフォス、お前の岩は重かろう