陳腐
nonya




抜けるような
青いうしろめたさを



ぽっかり浮かんだ
白い嘘でなぞって



可憐な
ピンクのあてどなさを



みずみずしい
緑のお節介が抱き締める



果てしない
青の思い込みに

夕陽

絵にも描けない
紅い現実が沈んだら



静まり返った
黒くて温かい自分の内側を



優しく照らす
白々しい哀しみ



生意気な
肌色の密閉容器から

言葉

ありきたりな
透明の記号が滲み出したら



たまらなく臭い
虹色の陳腐を書こう





自由詩 陳腐 Copyright nonya 2011-10-17 22:48:34
notebook Home 戻る