育てるひと
恋月 ぴの

育てる
花を育てる

愛しい我が子を抱くように

育てる
花を育てる

我が子の明日を夢見るように




よく見かけるひと

花電車の通う線路脇で季節の花を育てるひとの姿

せっせと雑草を刈ったりして
自分の庭でもないのに余計なことをしてるようで
なんだかなぁと思ってみたりもしたけど

今の季節、可憐な秋の花々は冷たさ緩んだひとときの風に揺れ
何を思ったのか季節外れの蝶も舞う

車窓からはどんな感じに映っているのかな

クルマの渡るには手狭な踏切を
ベビーカーを押すお母さんが急ぎ足で渡り

鳴り響く警笛の向こうから
昼間下がりにしては混雑している都電が通る




育てる
何かを育てる

人の生き方で原因と結果は別物だけど
育てることから何かがはじまる

そう思わないとやってられないよな

こころの奥で誰かがちゃちゃ入れたりするけど

育てる
そこからすべてははじまって

明日になれば、きっと花開いてくれる

わたしの育てたもの
わたしが育てようとしたもの




自由詩 育てるひと Copyright 恋月 ぴの 2011-10-17 19:02:20縦
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