モンブラン
千波 一也


つき立てたスプーンは
さながら銀嶺

氷寒は、あまい
あまくて
ぬくい


だれかの失くした王冠と
つとめてしずかな
舌鼓


ありふれた脱ぎ捨て方で
癒しのすべが
固まってゆく

模倣の山の頂
みたいに






自由詩 モンブラン Copyright 千波 一也 2011-10-16 23:06:12
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