アクター
梅昆布茶

太陽のカーテンがあがつて

君にKissをする

柔らかな声で

寝癖のついた髪で

聞こえてくる

きみのおはよう


僕は幾千もの浜辺にうちあげられた流木

海と風と砂の匂いをたずさえた

一等航海士


人生は不思議だね

君の瞳のなかに

僕がいるなんて


僕は幾億年もの旅を続けるジプシー

星の流れる時間を

渡ってきた


僕は冴えないアクター

舞台の無い

道化師


終わりの無い影踏みを

韻を踏まない日常のなかに

溶かし込んで生きる

蜉蝣


今日も

舞台の袖で

拙く愛を語る

儚いアクターは僕


自由詩 アクター Copyright 梅昆布茶 2011-10-16 06:46:38
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