わたしの夕暮れ
千波 一也


むらさき色に
宇宙がのびていくのを
見た

小さな
わたしの夕暮れ


家々の窓には
サーモンピンクが
反射して

遡上の川を
わたしは想う


街灯がともるには
ほんの少しだけはやい
オレンジの刻

わたしの影は
匂いとなって、また明日
なつかしそうに
さまようの


いまはもう
青くはない空だけど

それは確かに
青かったから

ほんのり苦い
わたしの夕暮れ







自由詩 わたしの夕暮れ Copyright 千波 一也 2011-10-14 21:55:44
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