朧月

雨がよろいをとかす
ぴしり 心がひび割れる

雨の中歩いているのは
まるで自分ひとりみたいに

傘は
シェルターのように隠す
それぞれの顔を
背景を

雨はどこからきたんだろう
私の中を通過した雨は
だれかの想いにつながるのかな

そうやって私は
夜までの短く長い旅をはじめる



自由詩Copyright 朧月 2011-10-14 07:42:41
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