花キリン

      
昨日は他人だと
笑いながら通り過ぎていくものがある

ここから先は入れないからと
身構える姿は滑稽だ

少し緊張しても
鍵という他人もまた大きな他人で
挨拶すら忘れている

一日のはざ間には
門という区切りがあって
これは義理堅い

開け閉めは自由なのだが
生まれ育った家柄に似て
門構えという重厚さには辟易する

昨日は他人だと
笑っては見たが
少し前の時間すら全くの他人

門という線引き
他人が増えるだけで
面白みは全くない


自由詩Copyright 花キリン 2011-10-14 06:48:56
notebook Home 戻る