いつもの・・・
subaru★

いつもの時間の
いつものバスに乗って
いつもの席の
いつもの窓に
いつもの体制で 頬杖付けば

いつもの眩しい日差しが入ってくる
いつものように 目を細め
いつもの 陽の当たらない反対側の席は
いつもの 常連客で埋まっている

いつものせわしい交差点は
いつもの仕事帰りの群衆でごった返している
いつもの賑わいは街の声
いつもの喧騒は生きている証拠

いつものモタモタしたバス通りは
いつもの車達くるまたちが立ち塞がり
いつもの牛歩のように重い足音を鳴らす
いつもの五月蝿うるさい婦人は何故か乗車して来ない
いつもの車内がおしとやかに映る

いつものなだれ込む学生たちは
いつものアーティストの話で張り合ってる
いつもの論戦は 僕の耳に割り込み
いつものように ガガと西野カナが居候する

いつものように降車ボタンを押そうとしたら
いつもとは見慣れない幼女がボタンを押す
いつものように押せない僕は
いつもと違い 降車ボタンと共に赤らんだ

いつもの下町の
いつもの地味なバス停で
いつものように何食わぬ顔で降り
いつものようにバスと共に信号待ちをした


自由詩 いつもの・・・ Copyright subaru★ 2011-10-11 17:40:54
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