おうと
たもつ

 
 
投げたボールの
破片が鈍く錆びて
木々の梢に優しい
アゲハ、あれは
産卵に来た
そしてもう
帰れないだろう
(だから誰かが鳥になる)
(そっと鳥になる)
タイヤの無いバスが
公道を走る
何となく空は高く
僕は端末の近くで
少し吐きたくなる
 
 


自由詩 おうと Copyright たもつ 2011-10-07 18:50:10
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