秋の炎は
橘あまね
ヒガンバナが今年も灯る
曖昧を許さない輪郭で
そのくせひどい曖昧を宿す
秋に咲く大輪は葉を持たない
何もなかったところから花火みたいに
茎だけで伸びて
夢見がちなひろがりではじけて、
そのうち栄養がなくなって
散るだけかい、って君は尋ねる
ヒガンバナは黙っている
秋の記憶を新しく、深く刻む
朱い覚悟を燃やしながら
携帯写真+詩
秋の炎は
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橘あまね
2011-10-06 14:41:01