童話
花キリン

丘の向こう側には
夢が一杯あって
本のページを捲ると
大事な宝物がこぼれ落ちてくる

丘の向こう側に渡って
少しだけ懐かしさと話をする
そんな冒険を
隠れて楽しんでいる

夕焼けが沈む場所
昔はそこが丘の向こう側だった

懐かしさを包装紙に包み込んで
持ち歩いて来たが
いつの間にか消えてしまった

少しばかりの場所が残されているとすれば
どの辺りなのか
もう私はそこには戻ることが出来ない


自由詩 童話 Copyright 花キリン 2011-10-06 07:37:59
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