H.S
AB(なかほど)

 

優しいひとがいた
いつも笑ってくれた
唇かみしめた日も
肩をたたいてくれた

優しいひとがいた
馬鹿のつくほど素直な
人の心なんて知らねえと
言いながらも泣いていた


優しいひとがいた
星になってしまった



愛する者への熱い思い
消えるはずもないのに
それでも静かに 静かに
瞳 閉じてしまった

あいつの娘たちは
まだ羽跡残る天使で
男親に似るのだろう
同じ笑顔見せるのだろう


優しいひとがいた
星になってしまった



いつか会えると思ってた
あの頃の酒のつづきを
あの頃の話のつづきを
あの頃の夢のつづきを

いつか会えると思ってた
子供が大きくなっても
互いにおじいになっても
夢は語りあえると


優しいひとがいた
星になってしまった



優しいひとがいた
遠い遠い空へ
静かに静かに 静かに
星になってしまった


優しいひとがいた
星になってしまった
   
星になってしまった






もう ずいぶんと経ってしまったのに、
ネットのかたすみから でてきたよ。



自由詩 H.S Copyright AB(なかほど) 2011-10-04 17:24:23
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