まっしろ
さすらいのまーつん

まっしろだ

この紙は何でこんなに 真っ白なんだ
記憶の無い海のように

僕は小船から釣り糸をたらす
何か言葉が引っかかるのを 待っている


まっくろだ

この鍵穴は何でこんなに 真っ黒なんだ
誰ひとり気づかなかった 問いかけのように 

僕はジーパンのポッケをまさぐる
何かピッタリくる答えを 探している

この紙はミルクみたいに まっしろ
触れてくる手を切り裂くような 無垢のかたまり
いっそ一思いに飛び込んで 溺れてしまおうか


自由詩 まっしろ Copyright さすらいのまーつん 2011-10-01 11:39:22
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