【 朱の女 】
泡沫恋歌

薄絹の衣を纏い 緑の髪を櫛梳り
蒼き唇に 朱の紅をさす

青磁の香炉 紫煙立ちのぼり
伽羅麝香 甘き獣の匂いに包れる

萌黄の胸に 恋情を抱きしめれば
一途に慕うは 愛しい男だけ

今宵 群青の帳がおりたなら
真白き柔肌 淡き桃に染まりゆく

赤き血潮 熱く熱く燃え滾る
あの夕日より深き緋色 朱の女



自由詩 【 朱の女 】 Copyright 泡沫恋歌 2011-10-01 07:26:20
notebook Home