練 習
鈴木陽一レモン



 花束が枯れてしまって
 あたしは沈黙を選びたかった

 何もかも
 崩れゆく季節が来て
 きっと
 だめなんだな と


あたしがあたしであるが故
うまくゆかないことが多いのならば
このまま、うまくゆかないでいたい
あたしは
あたしを捨てたくはないと思うよ


 捨てたくはないと
 こわいけれど、
 祈るやり方を、
 見つめだすと、
 それは細く尖りながら天を突いて進んで、
 その向こうには
 密教で知るような景色が

 きんいろとしろい


泣いていなかった。絶望だった。
狂うことはなかった。静かだった。

( 僕は、あたしを、知らない )


あたしで
あたしに
あたしを
あたしは 泣いていなかった。以下

( 君のなかのガーリーに無罪を告ぐ )


 憧れてばかりいないで
 君の声を取り戻しなよ と












自由詩 練 習 Copyright 鈴木陽一レモン 2011-09-27 19:00:09
notebook Home 戻る