月面宙返り
……とある蛙

谷底から吹き上げる風に向かって
飛び込んだ僕の身体は
そのまま上空に飛翔し
十五夜の月 月面に向かって落ちて行く

青い地球の表面で
わずかに塵芥のように
へばり付いていた
悩み後悔の寄集めの身体が
そのまま黄色の凸凹な球体に落下した

昇華される 浄化される 
解消される 還元される

っと勘違いしていた魂は
身体について行けず
そのまま球体の表面に残されたまま
青い球体の表面に付着されたまま
ぶつぶつ文句を言いながら
日常生活を繰り返している。


自由詩 月面宙返り Copyright ……とある蛙 2011-09-25 13:58:20
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