夜更け
長押 新


孤独のうちに
倦怠があらわれる

寝た子を起こすように
揺さぶられるあちこちの
色の白い悲しみが
溶けだしては染み入る
墨色だろうとか
下水だろうとか
ついぞそんな色の悲しみを
みたことがないままに

孤独のうちに
倦怠があらわれる




自由詩 夜更け Copyright 長押 新 2011-09-23 19:30:30
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