羅列。。oOO〇
いとうゆうや

雲の流れを見て回る世界を知った、眠い夕。風揺らす木々の緑は空に交じり音を鳴らす。
ああ、あたし、明日死んだ。
ならば、生きている今を生きようとしたのに、掴んだ指は赤ん坊のように小さい力だった。
風に音はなく、泣いていることも忘れた雨を見つめた。答えも聞こえない憂鬱は別れと言葉に消されるようにして他人の希望のろうそくに火をともす。
ああ、あたし、明日死んでいた。
手紙は届かない。作り話に聞こえる嘘を重ねて、好きと言った。手首はまっさらの雲のように流れて行く希望、絶望は風に流れて、あたしに当たる。散りゆく言葉は細分化され、口の中へ入って内部からあたしを壊す。
ああ、好きだったなあ、
ああ、さようならも言わなかったなあ。
そんな風に言えば、自分ヒロイン。思考がなくなれば、考えなくてすむのか。感情はなくならないでいいから、簡単な思考だけしていたい。二文字で終わるような感情に形容詞をくっつけるなんて、扇風機が首を振って否定をしている。
愛をこめて、歌った言葉は小奇麗な心地よい響きを伴った、あの歌にかなわなかった。
叶わない夢を持ったから、タイムマシンも作れない。未来人もあたしにアドバイスしないまま、ノストラダムスの予言は今日も外れてる。

じゃあなにしよう。包丁で誘う、心に小気味よい切り傷を付けたアイツの名前を忘れよう。検索したら本人でる。
鼓動がばくばく行動の開始。開始2秒で刺した、ダメージは刺された蚊の気分、あああ。あああ。
文字の羅列。
好き嫌いいなくなれれんこん。
始まりの合図は愛撫で、愛はIでしかなくて、自己愛が厳しい世の中。もう世の中はシューティングゲームのような難易度。
何機あっても難しいのね、烈火くらいクリアできなきゃ、新宿歩けないわ。
さよならを言うこと苦手だからメルアドを変えるの。どうせそんなサガミオリジナルのような関係だから。メルアドが消えたら、もうわかりあえないなんて、さようなら。あたしはここにいるけど、あなたの中では死んだ。
最後の花火に見えるようなセックスは、足の広げ方だけだった。開くことのない花火のように精子がでただけ。
瞼閉じて見える景色が本物ならよかったのに。目がもう少し大きかったら、見つめることできたのかもしれない、って思った。自殺志願者は今日も電車を止めた。舌打ちが聞こえたあたしの声にも聞こえた。話すことないのに、あたしは明日死んでいるから、どうしようもない。
見上げた空は昨日と同じだった。

さようなら。星も見えない青空は雲もなくなった。
生きている理由なんて、自己啓発に書かれていることで踏みとどまると思っていない、踊りながら死んだら、世界は止まる気がした。
終わりを考えながら付き合ったら、いつも終わる。
さようなら、風に聞いた答えが背中を押した。手紙に書かれたあたしの名前の漢字が間違えていた。
メールも来なかった。

メールが来れば掬われる気がした。
金魚だった。
掬って、と掬ったらすぐ死ねるから。ポンプもないから。泡のような日々。
諦めた憂鬱。寝転んだ鬱屈。
並んだ、言葉。単語の羅列。それに意味を持たせる知らない君。



自由詩 羅列。。oOO〇 Copyright いとうゆうや 2011-09-20 19:20:02
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