「そのまなざしで」
ベンジャミン
そんなにもきみはまっすぐにぼくをみて
うんうんとうなずきながら
まるでひとかけらのまよいもないふうに
ぼくのはなしをきいてくれる
ぼくはいままでにたくさんのことをみてきたけれど
そのなかにはきみがみないですむようにいのりたい
そんなことさえあるのだけれど
いつからかぼくのまなざしは
みずうみのかがみにはんしゃする
ひかりのくっせつのようになってしまって
そういうのをおとなになることだと
だれかがいってもぼくはちがうとしんじてる
だからぼくはきっとねがわずにはいられない
きみのそんなにもまっすぐなまなざしが
どうかぼくにまぶしくなってしまいませんように
そしてそのそんなにもまっすぐなまなざしが
すこしでもとおいみらいをみつめられますようにと